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みみずくレポート 第四回、疱瘡絵に登場するうさぎについて

みみずくレポート 第四回、疱瘡絵に登場するうさぎについて

疱瘡絵に良くみみずくとともに登場する、うさぎについてまとめていきます。


●うさぎと疱瘡が結び付けられた理由

①目の赤さから

   →疱瘡により生じる赤の発疹や、魔除けのシンボルカラーである赤に通じる


②疱瘡の守護神として知られた鷺大明神の『鷺(さぎ)』は、うさぎが略されたという説があるから

③うさぎの血肉、排泄物が、疱瘡に効くとされたから


●うさぎによる様々な治療法●

●疱瘡が目に入り、失明する危険性への対策

①うさぎの分を細かく粉末にする
②それと同僚の番茶と合わせる
③水で溶き、目の洗眼薬とする

参考資料 『疱瘡まじない秘伝集』 橋本静話 1803年


●うさぎの血と肉の服用は、治療あるいは予防に効果がある

参考資料 『和漢三才図会』

●うさぎを使った妙薬

①12月8日の正午にウサギを刺す
②血を摂取し、そこから丸薬を作る
③子の年齡の数だけ服用させる

参考資料 『小児必要養育草』

●発疹のかゆみ対策

うさぎの手、足で、患部を撫でる

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次回は、みみずくとうさぎの共通点についてまとめます


ミミズコレポートは、以下の本を参考にしています。
様々な浮世絵とともに、みみずくについて、大変詳しくかかれています。
ご興味のある方は、ぜひご購入ください。

参考文献

浮世絵のなかの江戸玩具 : 消えたみみずくだるまが笑う

藤岡真里子著

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みみずくレポート 第三回、疱瘡絵の形態と使われ方

みみずくの玩具を調べていくのに重要な絵画の分野、疱瘡絵について、ここでまとめておきたいと思います。




みみずくレポート 第三回、疱瘡絵の形態と使われ方

主に包装患者への手頃なおみやげとして購入された疱瘡絵。

赤一色の一枚絵のみならず、疱瘡に関する絵、全てを『疱瘡絵』と呼ぶ。



●様々な形態の疱瘡絵

 ・菓子袋として

・疱瘡患者が主に子供であったことから

・菓子の種類は主に軽焼(かるやき)という煎餅=病が軽く住むようにという願い

    または、真っ赤な鯛の落雁

・菓子袋だけあげたり、菓子袋だけ切り開き、一枚の絵として使った。

・赤一色、または多色刷りの木版

・印刷が凝っているものは、中身の菓子の他に袋代も取った。



・『疱瘡絵本』として

・子供が病床で読むことが目的の、絵本

・擬人化されたみみずく、達磨などの玩具、源為朝、金太郎など
                ↓
        疱瘡除けとして知られた者達が登場する




・わいわいがやがやとした感じの、わかりやすい子供向けのストーリー展開

・菓子袋同様、ページを切り取り、一枚絵として見舞いの品とされたれた例もある。

参考文献

浮世絵のなかの江戸玩具 : 消えたみみずくだるまが笑う

藤岡真里子著
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みみずくレポート 第ニ回、疱瘡絵とみみずくの関係について

みみずくの玩具を調べていくのに重要な絵画の分野、疱瘡絵について、ここでまとめておきたいと思います。




第ニ回、疱瘡絵とみみずくの関係について



疱瘡に関する絵画資料は、総称して疱瘡絵と呼ばれている。

●疱瘡絵に登場するもの●

・八丈島の疫神を退治したと言われている源為朝

・金太郎 ・桃太郎 ・達磨 ・みみずくの玩具

・狂文、狂歌などの文字

●特徴●

濃淡の赤一色ですられたものが多い。このことから、疱瘡絵は『赤絵』とも呼ばれている。

                    

             なぜ赤なのか

●疱瘡時、体に出る色が赤色であると軽症、黒色であると重症であるという、当時の認識から、
 赤色=良い色とされた。

●大昔からの魔除け一般の色⇒赤であった

●発熱により生じる赤に対し、同じ赤を用いて戦う『類似療法』の発想


●赤を用いた治療●

江戸時代の医師、香月牛山による、『小児必要養育草(しょうにひつようそだてぐさ)』(元禄16年)巻4の

痘病の病人、居所(をりどころ)しつらひやうの説に、痘病(疱瘡)患者が出た場合のしつらえ方が

こう記されている。

現代語訳
『疱瘡の病人が出たら、寝室をキレイに清掃し、屏風を立て回す。

その屏風に赤い衣類をかけ、疱瘡にかかった子供には赤い衣類を着せ、

看病人もみな赤い衣類を身につけること』

参考文献

浮世絵のなかの江戸玩具 : 消えたみみずくだるまが笑う

藤岡真里子著
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赤い色と疱瘡絵、それに描かれた赤いみみずく…だんだんと、みみずくの玩具と江戸の人々との関係がわかってきました。

次回は疱瘡絵がいかに人々の身近で使用されていたか、まとめていきたいです。


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