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2012年12月 の記事一覧

少し早いですが、一年の総括です。

こんにちは、張り子作家、林史恵です。

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クリスマスですね。皆様、いかがお過ごしでしょうか。一人でほっこり過ごされていらっしゃる方、大切な人や、家族と、温かく過ごされている方、いろいろな方々がいらっしゃることと思います。
皆様が、素敵な一日を過ごされますことを、心から祈っております。

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今日、私は、主人の母から教えていただいた、鶏のトマト煮込みと、バターライスを作りました。
元々、ポルトガルの料理だったようで、レシピを見ながら、母が日本の家庭にあうようにアレンジした料理を伝授していただいたのです。こんな家族の大切な料理を教えてくださり、本当に有難うございます。

この料理を二ヶ月に一度くらいのペースで作る日々が、一年半ほど続きました。初めは上手く作れませんでしたが、最近はだいぶ慣れてきました。

そして、今日の鶏の煮込みとバターライスも、何とか成功いたしました。とても嬉しかったので、はりこのはやしやの売れ筋商品、首振り犬と、写真を取りました。主人も美味しいと言って食べてくれているので、とても嬉しいです。

いつも、料理が成功した時も失敗した時も、美味しいといって食べてくれる主人には本当に感謝の気持でいっぱいです。今年も、本当にありがとうございました。

辰張り子 緑
今年の干支「はりこのはやしやの辰(たつ)張り子」 木の香で、展示販売されている様子です。


いつの間にかもう、年末ですね。

この一年間、本当にいろんな方々のお世話になって参りました。


様々な場面でお会いした大切な方々、ブログを見てくださるなど、ネット上で繋がっている方々、大切な家族、親戚、かけがえのない友人……。
人とのつながりは、本当に大切な宝なんだということを、歳を重ねるごとに感じる今日このこのごろです。
人と会って話したり、電話をしたり、メールをしたり、贈り物を送り合ったりすることにより、今、人と繋がっているんだと実感することがきる…。それが本当に奇跡のように素晴らしいことに感じます。

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旅猫雑貨店で販売されている、はりこのはやしやの金粒シリーズ


大切な方々にかこまれて生きている私は、本当に幸せものです。
皆様、本当に有難うございます。

わしみみずく
浅草雷門、横の、黒田屋本店や、はりこのはやしやのネットショップでも売られている、首振り犬張子


今年一年、沢山の方々から、かけがえのない様々な温かさをいただきました。
来年は、私もはりこのはやしやも、もっと、いろいろな方々に、たくさん温かさを与えられるよう、もっともっと成長していきたいです。

そして、作品制作においても、沢山の人々を励ましたり、癒されたり…

またそれでいて、作品を手にする方々を、驚かせたり、思わず笑ってしまうような…そんなわくわくする作品を作り続けていきたいと思っております。

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来年一年間も、林史恵とはりこのはやしやを、どうぞよろしくお願い致します。

そして皆様、メリークリスマス!!!良いことがたくさん、ありますように…


私のホームページです。のぞいてみてください(ノ´∀`*)
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当店のネットショップです。
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こちらは私が「紙世ハル(かみよはる)」のペンネームで活動している、張り子の現代アートを扱ったホームページです。
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各地のへび年、勢ぞろい 郷土玩具の会レポート

こんにちは、張り子作家、林史恵です。
12月9日、秋葉原駅から徒歩三分、万瀬橋会館で、月に一度の郷土玩具の会の例会が行われましたので、ご報告させていただきます。
9日の頒布会では、来年の干支、へびの玩具がたくさん出ておりましたので、出ていたヘビ、全てご紹介させていただきます。

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こちらは栃木県下野市の土鈴です。
栃木の瓦の土と、陶器の里・益子の土が原料になっているといいます。
調べて見ましたら、小川昌信氏の作品ではないかと思われます。
小川氏は、“ふくべ洞”という屋号でふくべ細工(ひょうたんに加工、彩色した玩具や小物)をはじめ、干支土鈴などを作っていらっしゃるそうです。
土鈴の中には、神霊が宿ると言われており、昔から魔除けとして親しまれているのだそうです。

ウェブページ、ふくべ細工

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こちらは神奈川県鎌倉の土鈴です。鎌倉は古い神社や寺院が多いため、授与品としての土鈴を中心に、数々の土鈴があるのだそうです。
可愛らしい三兄弟(*´∀`*) どちらかお詳しい方いらっしゃいましたら、鎌倉のどこの土鈴なのか教えて下さい。

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こちらは島根県、出雲市の、高橋張子虎本舗で制作されたと思われる白蛇。威勢の良さがいいですね。

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こちらは香川県、高松張子のヘビです。

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目の覚めるような黄色がまぶしい!こちらの元気の良い土鈴は、深大寺で売られているヘビの土鈴です。おまんじゅうみたいで可愛らしいですね。調布・深大寺の参道に店を構える「むさし野深大寺窯」(調布市深大寺元町5 TEL 042-483-7441)で制作されているそうです。現在、ヘビのバリエーションは10種類あるとのことで、その内の一種が、2001年に、年賀切手にも採用されているそうです。

その年賀状にも採用された土鈴が下の写真です。

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巻貝のようなフォルムが美しいですね。深大寺の名前の由来となった、水の神様である『深沙大王』はヘビを手に持つ像もあることから、深大寺とヘビは、ゆかりが深いのだそうです。

参考ウェブページ

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こちらは埼玉県春日部市の、招き猫本舗で制作されたヘビ。日の丸扇子がおめでたい!お正月にピッタリですね。

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こちらは岡山県津山市の旧久米町で制作されたと思われる、土人形です。
米俵と白蛇という組み合わせがいいですね。金箔に見立ててヘビに散らされた金色も美しいです。

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こちらは神奈川県平塚市、ヘビの起き上がり張り子です。だるまの形が基本とされているのでしょうか。アイディアとデザインが素晴らしい一品です。

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最後は埼玉県小川町の小川張り子。張り子紙を手漉きしていらっしゃる、嶋田重夫氏と奥様の共同作品です。和紙をベースにした丁寧で柔らかい彩色、見ていて和んでしまいますね。

以前かいた、嶋田重夫氏の記事はこちらからどうぞ
張り子紙についてパート①
張り子紙についてパート②


以上です。今年中に、ご自分にあったヘビをゲットして、来年も楽しく元気に過ごしましょう~

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「えだもとかおる展」講評会について

こんにちは、張り子作家、林史恵です。

今日は張り子とは違う話題をご紹介させていただきます。

先日、友人で、絵画作品を制作するアーティスト、えだもとかおる氏の個展を見に、
アートコンプレックスセンターと言う画廊へ行きました。

えだもとかおる氏ウェブページ



以前、グループ展でご一緒したことのあるご縁で招待していただきました。
渦巻きのような、吸い込まれていくような独特な空間を平面に表現するえだもと氏。
22歳という若さにもかかわらず、その確立された世界観と、作品の完成度には、
ただただ驚かされるばかりです。

また、12月7日(金)18:00から20:00には、アートコンプレックスセンターのオーナーをはじめ、スタッフなど関係者の方々、一般客を集めた、えだもと氏の個展の講評会も行われるとのことで、既に初日に見に行っていた私ですが、「個展の講評会」というあまり類を見ないスタイルに興味を惹かれ、見に行く事にしました。


一番面白かったのは、講評をして下さる方々が、本来ならば普段から絵を描いている“絵の先生”であるところが、ギャラリーを経営する“ギャラリスト”とそのスタッフの方々が中心であったことです。
アーティストもいらっしゃいましたが、あくまでもギャラリーを経営する方々が中心で講評が行われていたのです。


今回は、その講評会の内容で、興味深かった部分をまとめてご紹介させていただきます。


※ここからは講評の内容です。ギャラリーの方々が語ってくださっていたことをまとめます。複数の方々が語ったことを一つにまとめているので、決して講評会にいる方々の満場一致の意見とは限りませんので、ご了承ください。

ギャラリーのオーナーさんとしては、「売れる絵を描いてください」としか言えないのだそうです。(例として、青い絵はよく売れるとおしゃっていました。)
なので、作家側は、ギャラリー側の意見も聞きつつ、自分の絵を売らせるくらいの意志の強さも時には必要なのだそうです。

また、コンセプトがしっかりしていない展示会は、「懐古展」のように見えてしまう、ともおっしゃっていました。コンセプトはあった方が良いのです。作家は、その展示会をするためにコンセプトを立て、その展示会専用の作品を制作するくらいの意気込みがなければならないとの意見もありました。

そして展示会をする場合、同じパターンの絵の大きいバージョンと小さいバージョンの絵を制作しても、観覧者は単なるバージョン違いとしか見えない可能性があるそうです。そのような制作法をする場合は、その意味合いがはっきりしていなければならないのだそうです。

ポートフォリオにも方向性が大切なのだそうです。よく、ポートフォリオの冒頭に学生時代のデッサンなどを紹介している作家がいますが、ギャラリー側としては、それらにはあまり興味がないとのことです。
今、どういう方向性なのか、それのみをしっかりまとめてきて欲しい、そうおっしゃっていました。

~~~~~講評会はさらに白熱し、美術業界のお話へと飛んでいきます………~~~~~

そもそも日本には“美術業界”と呼べるほど、大きなお金の動いている業界はないのだそうです。
アーティストの生き方としては、ギャラリーに入る(画壇に属する)だけでは、全くお金にならず、常に独自の方法を追求し続けなければいけないのだそうです。

例えば、一度もギャラリーに展示したことのない若手作家が、なぜかいきなり美術館で個展をしていたりしています。これは、今回の講評の会場に集まる方々もどのようなルートでその作家が美術館で展示するにいたったか、全く謎だといいます。

また村上隆氏は、アメリカで、アメリカの人たちが行なっているルールに基づき、成功してお金を得ています。
「日本人がまだ行なっていないアメリカ流の売り方を発見し、実行する」という独自の方法を生み出したのです。

その方法は、新鮮であり、その一方「もう村上氏の方法は真似してはいけないのでは」という拒絶感が日本のアート界に出ているのだそうです。しかし、そんなことはなく、時には成功している人の真似をするということもとても重要なことなのだそうです。


講評はいい意味で様々な方向へ脱線して行きました

ドイツにはとっても最先端を行く現代アートの祭典があるそうです。その祭典は世界規模の祭典で、世界で一番面白いのだそうです。しかし、その祭典に参加しているアーティストは皆、全くアートでお金を稼いでいない(稼ぐ気がない)のだそうです。資金源は、他の職にあるのです。

かと思えば、村上隆氏の活躍する業界のように、アートでお金を稼ぐ業界もあるのです。

アートは方向性次第で、お金になったり出費になったりします。自分自身が何を目指すか…それは、お金を稼ぐことか、他の仕事をしながら、心のそこから楽しむか、よく考える必要があるとのことでした。


最後に……


“料理人”と“料理の得意な人”とは違うのだそうです。嫌なことがあろうと風を引いていようと、料理を作り続けなければならないのが、“料理人”、なのです。
それはプロのアーティストと同じ事、皆にはぜひ、“料理人”とはなぜか、考え続けて欲しい、そうおっしゃっていました。


講評を終えて。感想

とても勉強になりました!
このようにアートコンプレックスセンターを支える、大変権威ある方々から講評をしていただけるえだもと氏、周りから愛されているのだなぁと微笑ましく感じましたし、非常にうらやましくもありました。

今回の講評で感じたことは、普通のやり方でアーティストになろうと思っても、なかなか他との差をつけることは難しいということ。ましてやお金を稼ぐことは難しいということ。
アート業界という実態が日本にないとしたら、なおのことです。

自分の売り出し方を考え、あみ出してゆかなければなりません。

そのためにはお金もかかります。そして他とは違う方法を行うのだから、時には恥ずかしい思いもし、時には反感もかうでしょう。

成功をおさめるまでは長期戦になります。作品のクオリティーを上げる努力とともに、やりたいことをやりぬく精神的な強さも鍛えて行かなければと感じました。


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