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2013年06月 の記事一覧

名古屋・栄中日文化センター 犬張子講座第三回レポート

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こんにちは、私たちは旅がらす犬張子のつぶ犬です。

後ろの茶畑が見えますでしょうか。
東京からこだま号にゆられており、お茶の里、静岡県の掛川市を通過中でございます。あと少しで名古屋です。

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6月17日は、愛知県、名古屋・栄中日文化センターで、張り子作家、林史恵が講師を務める犬張子講座(第三回目)が行われる日でした。私たちつぶ犬も助手として同行して参りました。

皆様とは一ヶ月ぶりの再開でした。作業も後半。今回も二時間頑張りましょう。

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今日は、前回原型から剥がした犬張子に、ジェッソという白い塗料を塗る日です。

この塗料は、絵の具の白と比べて、ヒビが入りにくく、張り子紙にも定着しやすいのが特徴です。また、ひと塗りで、発色の良い綺麗な白を塗ることが出来るのも魅力です。

ちなみに、今回使用したジェッソは、世界堂という有名画材店で揃えました。
デザインのコーナーや、油絵のコーナーなどで気軽に求めることができます。

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皆様、とても丁寧に、綺麗に塗れていました。塗り終わったら、発泡スチロールに刺して乾かします。


乾いたらまたジェッソを塗り重ねます。そうすることで、表面をより滑らかにすることが出来るのです。

皆様、今回の二時間の講習の中で、三回ジェッソを塗り重ねることができました。

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ジェッソを乾かしている間は少し時間があります。
その間に、皆様に、次回の絵付け(アクリル絵の具で顔や模様などを塗る作業)の下書きをしていただきました。

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色鉛筆を使い、ひげや、口のイメージを絵描いていきます。

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こちらの方は可愛らしい顔の犬張子になりそうです。

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犬張子は決まった塗り方があるように見えて、各地によってデザインは様々です。
ご参考にしていただくため、今回は日本各地の犬張子の画像を集めたプリントをお配りしております。

皆様にも、ご自分が楽しくなるような模様をアレンジして、楽しく絵付をしていただきたい…。そう考えております。

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こちらの方はとても斬新な色使いですね。足元のブチがハートの形になっていて可愛らしいです。前掛けのデザインもとてもおしゃれですね。

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前から横から、様々な向きからデザインを練っていますね。

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資料を元に描いていらしゃいます。牡丹の花がキレイです。

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来月はついに最終日。絵付けの作業です。
世界にたった一つしか無い犬張子が、受講者様の数だけ完成する日ですね。

来月が楽しみで、今からとてもワクワクいたします!!

皆様、今回もお疲れ様でした。


そして……

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こちらは、前回の講習から今回までの一ヶ月の間に、なんと三名の方々が、それぞれの方法で、張り子の原型(張り子紙を張って、はがすための元の型のこと)を制作してきてくれました。
右から説明させていただきます


●一番右の灰色の原型は、私が今回の講習でご用意させていただいた原型です。

●そのとなりは、受講者様が彫ってきてくださった、木彫りの原型です。
ご自宅の工具を使って、作ってきてくださいました。とてもきれいで立体的で、木彫品としても見応えがあるほどです。

●そのとなりの黄色みがかったものは、別の受講者様が作ってきてくださった原型。
なんと素材は石膏です。
ご家族に歯医者で働いていらっしゃる方がいて、歯型をとる特殊な技術を用いて、作ってきてくださいました。
まさに医術の力で生まれた貴重な原型ですね。使うのがもったいないくらいです。

●最後の、滑らかな光沢を帯びた、飾っておきたいくらい美しい木彫品も、別の受講者様の作品です。
ご自分なりにアレンジされた、可愛らしい形の犬張子ですね。
こちらも張り子の原型として使用するのがもったいないです。


皆様の意欲作の完成度の高さに、ただただびっくりでした!
私が授業をするだけでなく、教えていただくこともたくさんあり、私自身が勉強させていただいております。
毎回毎回いろいろな発見があり、いつも楽しませていただいております。
本当に有難うございます。

来月の講習も頑張りましょう。

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犬張子講座に関する記事はこちら
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犬張子講座の詳しい内容

犬張子講座 第一回目

犬張子講座 第二回目

犬張子講座 第三回目

犬張子講座 第四回目(パート1・作業風景編)

犬張子講座 第四回目(パート2・犬張子完成編)

犬張子講座 第四回目(パート3・受講生の皆様の持ち込み作品編)


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犬張子の製作方法パート4

こんにちは、張り子作家、林史恵です。
今回は、犬張子の製作方法パート4をご紹介いたします。
前回の記事は、こちらからご覧ください。
犬張子の製作方法パート1
犬張子の製作方法パート2
犬張子の製作方法パート3

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下地となる白い塗料を塗りましょう。
白い塗料は、ゴフンとニカワを混ぜたものや、ジェッソなどがオススメです。

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おしりにキリで穴を開け、竹串や割り箸を刺します。

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刷毛を使って塗料を塗ります。
塗る際は、刷毛を大きく動かし、撫でるように塗って行きましょう。

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顔の部分も、刷毛を大きく動かして塗っていきます。
気泡や刷毛の後は、乾燥した際にそのまま残ってしまうことがあるので、
刷毛の大きな動きで、むらなく塗って行きましょう。

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何かに刺して乾燥させます。
乾燥したら、また白い塗料を重ね塗りしましょう。この作業を3回~5回行います。
何度も重ね塗りをすることで、表面を滑らかにすることができます。

ちなみに、写真では何にさしているかというと、タッパに油粘土を敷き詰めたものです。
そのほか、発泡スチロールにキリで穴をあけたもの、お蕎麦を乗せるザルなども、張り子を乾かすのに使えます。

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次回は、仕上げ作業。着彩です。
どんな犬張子にするか、構想をねりましょう。
犬張子の模様は、決まりがあるように見えますが、地方によって全く異なります。
皆様も、ご自分が楽しくなるような模様をアレンジして、楽しく模様を考えましょう。
ここからは、古い犬張子も含めたいくつかの例をご紹介させていただきます。

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こちらは、はりこのはやしや売れ筋商品、首振り犬張子の牡丹です。牡丹の他にも『うん、運、うなずき草子しりぃず 犬張子』として、様々な模様の犬張子を制作しております。
詳しくはこちらをご覧になってください。

25nennga - コピー - コピー (2)
わたしも犬張子の模様の構想を練る時は、必ずこのように下絵を描いています。

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ここからは各地の古い犬張り子をご紹介させていただきます。
上の画像は、愛知県名古屋市の犬張子。金色を全体に塗り、その中に模様を描いています。
上品な雰囲気で、素敵ですね。

この張り子の詳しい記事はこちらをどうぞ
愛知県名古屋市の犬張子


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こちらは江戸の犬張子で有名な五代目飯田省三氏が制作した、犬張子のどんぶり(お腹の部分)のもようです。
松葉の模様を表現しています。

松は常緑樹であるために、冬でも緑を絶やしません。
その常に青々とした姿から、不老長寿の象徴と考えられました。

この犬張子のより詳しい記事はこちらをどうぞ
古い犬張子です

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こちらは静岡県浜松市の浜松張り子です。この犬張子には『豊橋』と表記されていますが、様々な特徴から、浜松張り子だと思われます。
色使いが特徴的で面白いですね。

この犬張子の詳しい情報はこちらをどうぞ
愛知県豊橋の犬張子

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前から見るとネズミの様にも見えて可愛らしいです。

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こちらは静岡県静岡市の犬張子です。
模様は犬張子の定番、ボタンの柄です。
牡丹は別名、富貴。爛漫と華麗に咲き誇る様から、百花王とも呼ばれ、演技の良いものとされてきました。花言葉は「王者の風格」なのだそうです。

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顔の表情も元気があって可愛らしいです。

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前掛けの部分には、鯛の模様が描かれています。

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扇子を背負っています

扇子の形状が末広がりというところから、吉兆を暗示するおめでたいものとされている扇子。
初宮参りの際には、犬張子とともに、扇子、でんでん太鼓、金封を麻ひもにひとまとまりに縛り付け、赤ちゃんを抱っこした人の背中にたらしお参りする風習があるそうです。

この犬張子のより詳しい情報はこちらをどうぞ
静岡県静岡市の犬張子その2

こちらのリンクから、各地の犬張子の画像や説明を見ることができます。
珍しいものばかり。全部で15種ほどございます。
ご参考になさってください。
犬張子

皆様も自分だけの犬張子を作ってみましょう!!

犬張子の製作方法パート1

犬張子の製作方法パート2

犬張子の製作方法パート3

犬張子の製作方法パート4

犬張子の製作方法パート5



現在、愛知県、名古屋・栄中日文化センターで、犬張子講座の講師を勤めさせていただいております。
毎月、第三月曜日に、4回にかけて行う犬張子講座です。

詳しい情報はこちらをどうぞ
中日新聞様に紹介していただきました。犬張子講座について


※現在、募集は締め切らせていただいております。


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TOCA by lifart...様に取り扱っていただくことになりました。

こんにちは、伝統の手法を守り続ける江戸張り子の作家、林史恵です。
このたび、お取扱店が増えましたので、ご報告させていただきます。

長野県松本市に、4月の24日にオープンしたばかりの、キャンドルと雑貨のお店、TOCA by lifart...様です!!

TOCA by lifart...様のホームページはこちら

TOCA by lifart...様のfacebookはこちら

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お店に張り子が置かれています!

お店の名前でもあるTOCAという言葉には、「灯火」という意味合いが込められているそうです。
オーナーでもあり、自らもキャンドルを制作されるキャンドル作家、西牧隆行氏、
そしてイラストレーターの古荘風穂氏が切り盛りされていらっしゃいます。

コンセプトは、“キャンドルと生活を提案するお店。”
ご自身が制作されているキャンドルや、日常がおしゃれになるような素敵な日用雑貨、手作りの工芸品などが並んでいます。

ホームページ内の、ブログ形式になっている、“とーかとか。”という項目から、様々なお取り扱い商品をお楽しみいただけます。はりこのはやしやの犬張子たちも、素敵に紹介していただきました。

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ここからは、納品させていただきました張り子たちをご紹介させていただきます。
こちらは、TOCA by lifart...様限定品、水玉模様のつぶ犬です。

TOCA by lifart...様のお店がございます、長野県松本市は、言わずと知れた水玉模様の街です。
なんと、水玉柄のバスも走ってるそうです。一度見てみたいですね。

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青、黄色、緑の三種類、制作しております。
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そして、はりこのはやしやの売れ筋商品でもございます、首振り犬張子たちも置いていただいております。
どんぶり(犬張子の横の模様のこと)のバリエーションも、金太郎、福助、虎、タイ、ボタンなど様々です。
ぜひお店でご覧になってください。

わたしも長野へ行ったら絶対行きたいお店です。

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TOCA by lifart…
〒390-0874
長野県松本市大手4-3-17

tel 0263.87.8942
mail info@toca-lifart.com

営業時間 pm12:00-pm19:00
定休日 毎週水曜日/木曜日

http://www.toca-lifart.com/

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