今回は、犬張子の製作方法パート4をご紹介いたします。
前回の記事は、こちらからご覧ください。
犬張子の製作方法パート1
犬張子の製作方法パート2
犬張子の製作方法パート3

下地となる白い塗料を塗りましょう。
白い塗料は、ゴフンとニカワを混ぜたものや、ジェッソなどがオススメです。

おしりにキリで穴を開け、竹串や割り箸を刺します。

刷毛を使って塗料を塗ります。
塗る際は、刷毛を大きく動かし、撫でるように塗って行きましょう。

顔の部分も、刷毛を大きく動かして塗っていきます。
気泡や刷毛の後は、乾燥した際にそのまま残ってしまうことがあるので、
刷毛の大きな動きで、むらなく塗って行きましょう。

何かに刺して乾燥させます。
乾燥したら、また白い塗料を重ね塗りしましょう。この作業を3回~5回行います。
何度も重ね塗りをすることで、表面を滑らかにすることができます。
ちなみに、写真では何にさしているかというと、タッパに油粘土を敷き詰めたものです。
そのほか、発泡スチロールにキリで穴をあけたもの、お蕎麦を乗せるザルなども、張り子を乾かすのに使えます。
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次回は、仕上げ作業。着彩です。
どんな犬張子にするか、構想をねりましょう。
犬張子の模様は、決まりがあるように見えますが、地方によって全く異なります。
皆様も、ご自分が楽しくなるような模様をアレンジして、楽しく模様を考えましょう。
ここからは、古い犬張子も含めたいくつかの例をご紹介させていただきます。

こちらは、はりこのはやしや売れ筋商品、首振り犬張子の牡丹です。牡丹の他にも『うん、運、うなずき草子しりぃず 犬張子』として、様々な模様の犬張子を制作しております。
詳しくはこちらをご覧になってください。

わたしも犬張子の模様の構想を練る時は、必ずこのように下絵を描いています。

ここからは各地の古い犬張り子をご紹介させていただきます。
上の画像は、愛知県名古屋市の犬張子。金色を全体に塗り、その中に模様を描いています。
上品な雰囲気で、素敵ですね。
この張り子の詳しい記事はこちらをどうぞ
愛知県名古屋市の犬張子

こちらは江戸の犬張子で有名な五代目飯田省三氏が制作した、犬張子のどんぶり(お腹の部分)のもようです。
松葉の模様を表現しています。
松は常緑樹であるために、冬でも緑を絶やしません。
その常に青々とした姿から、不老長寿の象徴と考えられました。
この犬張子のより詳しい記事はこちらをどうぞ
古い犬張子です

こちらは静岡県浜松市の浜松張り子です。この犬張子には『豊橋』と表記されていますが、様々な特徴から、浜松張り子だと思われます。
色使いが特徴的で面白いですね。
この犬張子の詳しい情報はこちらをどうぞ
愛知県豊橋の犬張子

前から見るとネズミの様にも見えて可愛らしいです。

こちらは静岡県静岡市の犬張子です。
模様は犬張子の定番、ボタンの柄です。
牡丹は別名、富貴。爛漫と華麗に咲き誇る様から、百花王とも呼ばれ、演技の良いものとされてきました。花言葉は「王者の風格」なのだそうです。

顔の表情も元気があって可愛らしいです。

前掛けの部分には、鯛の模様が描かれています。

扇子を背負っています
扇子の形状が末広がりというところから、吉兆を暗示するおめでたいものとされている扇子。
初宮参りの際には、犬張子とともに、扇子、でんでん太鼓、金封を麻ひもにひとまとまりに縛り付け、赤ちゃんを抱っこした人の背中にたらしお参りする風習があるそうです。
この犬張子のより詳しい情報はこちらをどうぞ
静岡県静岡市の犬張子その2
こちらのリンクから、各地の犬張子の画像や説明を見ることができます。
珍しいものばかり。全部で15種ほどございます。
ご参考になさってください。
犬張子
皆様も自分だけの犬張子を作ってみましょう!!
犬張子の製作方法パート1
犬張子の製作方法パート2
犬張子の製作方法パート3
犬張子の製作方法パート4
犬張子の製作方法パート5
現在、愛知県、名古屋・栄中日文化センターで、犬張子講座の講師を勤めさせていただいております。
毎月、第三月曜日に、4回にかけて行う犬張子講座です。
詳しい情報はこちらをどうぞ
中日新聞様に紹介していただきました。犬張子講座について
※現在、募集は締め切らせていただいております。
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私のホームページです。のぞいてみてください(ノ´∀`*)
江戸張り子で有名な、犬張子を製作、販売しております。
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