7月15日(月)に、愛知県、名古屋・栄中日文化センターで行われました、犬張子講座で、第四回目の講師の仕事をさせていただきました。
前回の記事では、『犬張子講座 第四回目(パート2・犬張子完成編)』と題しまして、皆様の制作した犬張子をご紹介させていただきました。
今回は、『犬張子講座 第四回目(パート3・受講生の皆様の持ち込み作品編)』です。

四回目の講座では、沢山の方々が、ご自宅から招き猫などの創作張り子作品や、歴史的にも貴重な張り子玩具を持ち込んでくださり、大いに盛り上がりました。
上の写真は全て受講生の皆様の持ち込み品。手前の大きくて立派な犬張子は、受講生の方が骨董市で入手された犬張子。
そのとなりにある大きな2つの招き猫も、別の受講生の方が持ってきてくださった招き猫。前回の講座から今回までの一ヶ月の間に、作ってきてくださいました。
その奥にある小ぶりで丸みのある犬張子も、受講生の方が持ってきてくださった犬張子です。
どこかの養護施設のイベントで販売されていたものを購入されたのだそうです。
まだまだございます。

こちらは上の写真にも写っていたの招き猫です。
前回の講座から今回までの一ヶ月の間に、作ってきてくださいました。
なんと35センチほどの大型の作品です。
発泡スチロールで、原型を削りだし、紙を張り、上手く剥がしたのだそうです。
色使いが鮮やかで、美しいですね。
三毛模様のぶちも、独特の色使いで、見ていてあきません。

後ろから見るとこのような感じになります。
滑らかな猫背が表現されていますね。塗りも手が込んでいて、とても面白いです。

こちらは、三回目の講習でも何人か作ってきてくれた方もいらっしゃいました、犬張子の原型です。
近所の歯医者さんに頼み、ゴム型を制作してもらい、そこに東急ハンズで購入した透明のレジンを流しこんで制作したという力作です。
透明のレジンを使用されただけあり、クリスタルに輝いて美しいですね。
紙を張るのがもったいないです。

こちらはご自宅にあったボールや、東急ハンズで購入した球状の木材で張り子をした作品。
ブタちゃんの顔が可愛らしくて癒されます。

上の紐で吊るせるようになっています。
吊るした写真もあるのですが、上手く撮れていませんでした。申し訳ございません。
3つの可愛らしくてコロコロとしたブタちゃんが、上手く並行を保ちながらゆらゆらコロコロと揺れていて、とても愛くるしい作品です。

こちらはご自宅から持ってきてくださった鯛のお菓子の型と、それを雌型にして張り子をしてくださったもの。
愛知には、お米で作った鯛のお菓子があるのだそうです。
それを張り子にしてしまうなんて、斬新な発想ですね。

そして、ここからは受講生の一人、八木様のコーナーです。
4回目の講習では、八木様のご主人も来てくださり、ご主人が骨董市で入手されたという、珍しい地方の張り子を披露してくださいました。

岡山県倉敷市の張り子など、私も知っている珍しくて可愛らしい張り子がいっぱいです。

犬張子もたくさんございました。でんでん太鼓を背負っているのは、いせ辰の犬張子ですね。
その左隣にあるのは愛知県製の犬張子。おかげ様でたくさんの受講生の皆様の、絵付けの参考になりました。本当に有難うございます。
そして何よりびっくりしたのは、一番奥にございます、木馬の張り子です。
厳密に言うと、木馬を模した張り子であって、木製でなく、紙製です。持ち上げさせていただきましたが、とても軽く、中は空洞で、確かに手張りでした。
サインがなかったので、出どころは不明ですが、とても貴重な一品ですね。

こちらは宮城県延岡ののぼりざる。疫病避けの玩具として、延岡で広がったのだそうです。
組み立てると、猿が、のぼり旗のかかった棒につかまって、ゆらゆらと揺れます。
興味が湧いてきたのでネットで探してみたら、のぼりざるのホームページがございました。紹介させていただきます。
延岡“のぼりざる”サイト

また、講座の途中で、八木様のご主人にお抹茶をたてていただきました。
巾着袋から、上品な小物や綺麗なお菓子を取り出し、手際よくお茶を振る舞うご主人。
なんと茶道を習われたことはなく、全て独学なのだそうです。
だからこそ形式にとらわれずに、どこでも気軽にお客さんをおもてなし出来るのだとおっしゃっていらっしゃいました。最初は少し緊張してしまいましたが、お抹茶はとても美味しかったし、お菓子は見た目も涼やかで、甘くて癒されました。
このように、ご自分が楽しく集めた小物で、どこでも人を癒せるなんて、とても素晴らしいことだと思います。すでに独自の“道”を極めていらっしゃいますね。
他の受講生の方々にもお茶を振舞っていただき、講座の窓辺はちょっとした和のカフェになりました。
素敵なひとときを、どうもありがとうございます。

最後に、八木様が、張り子制作の参考にと持ってきてくださった文献も、大変興味深いものばかりでした。
各地の張り子研究にぜひ読みたいです。
上の写真 ふるさと玩具図鑑 井上重義著

上の写真 『THE DOLL 日本と世界の人形の全て 郷土人形と玩具』
画像なし 『日本のおもちゃ 山田 徳兵衛 著』
皆様が持ってきてくださった張り子に関する品々のおかげで、張り子講座はより一層盛り上がりました。本当にありがとうございました。
4回にわたる張り子講座は、7月15日で終了いたしましたが、受講生の皆様から、またやって欲しいとの声をたくさんいただけました。ほんとうに嬉しいです。
また栄中日文化センターで、講座をしたいです。
最後になりますが、犬張子講座を企画してくださった、名古屋・栄中日文化センターの皆様に、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
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犬張子講座に関する記事はこちら
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犬張子講座の詳しい内容
犬張子講座 第一回目
犬張子講座 第二回目
犬張子講座 第三回目
犬張子講座 第四回目(パート1・作業風景編)
犬張子講座 第四回目(パート2・犬張子完成編))
犬張子講座 第四回目(パート3・受講生の皆様の持ち込み作品編)
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はりこのはやしやは、9月に行われます、展示即売会に出品予定です。
ぜひ、お越しくださいませ。
~張り子の『縁起物』~の作品展.。
場所は家具スタジオ木の香
会期は9月20日(金)~30日(月)です。 (9月29日→9・2・9→くるふく、にあやかっての会期です)
展示の詳しい内容は決まり次第、報告させて頂きます。
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私のホームページです。のぞいてみてください(ノ´∀`*)
江戸張り子で有名な、犬張子を製作、販売しております。
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